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by oshiragami
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自分の好きなことを、好きなように語れるというのはひとつの才能だと思う。
とかく表現は難しい。知識不足や語彙不足の制限で思うように書けなかったり、常識や人の目を気にする余り、中途半端な文章になってしまったりする。しったかぶりは悪いことみたいに言われているが、知ったかぶりこそ最大の娯楽であり、発信することの醍醐味であると思う。

今、自分もそんな文章を書いてみたいと思い、こんなブログを始めてみた。
タイトルに「夜話」とはあるが、更新は休日の昼間にすることもある。或いは、半年くらい全くしないこともある。全てが気まぐれなのだ。松浦静山の「甲子夜話」を真似してつけてみただけのことで、特に意味はない。

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悪魔の辞典・抄(B)
Baal(バアル、カナン人の神、キリスト教の悪魔)
かつて様々な名前で信仰されてきた、古き神のひとつ。
Baalとしては、フェニキア人に人気があった。BelusまたはBelとしては、有名なノアの大洪水について著したベロサスという司祭に信仰されるという栄光を与えられている。Babel(バベル)としては、彼の栄光のためにシナル平原に一部分だけ建てられた塔を所有していた。英語の"Babble(泡)"はBabelに由来する言葉である。
どのような名前で崇拝されようが、バアルは太陽神である。Beelzebub(ベルゼブブ、悪魔)としては、彼は蠅の神である。蠅は淀んだ水に太陽光線が当たることにより生じるのだ。Physicia(医者の国)では、バアルはBolus(大きな丸薬)として信仰されている。またBelly(腹)としては、彼はGuttledom(大食いの国)の司祭によって、たくさんの生贄を以って崇拝されている。
悪魔の辞典・抄(B)_d0177732_14104965.jpg

※最後のPhysiciaとGuttledomは、それぞれPhysician(医者、とくに内科医)とguttle(がつがつ食べる)を国名風に呼び替えたビアスの造語だと思う。
72の悪魔を使役する方法を述べた「ゴエティア」という本では、最初にこのバアルを紹介している。これによると、バアルは様々な姿で人の前に姿を現し、ある時は猫、またある時は蝦蟇、またまたある時は人間の男の姿で登場し、上の図のようにすべてが渾然一体となった姿で出てくることもあるという。


Bacchus(バッカス、ギリシャ神話に登場する酒の神)
酒を呑む言い訳のため、古代人によって考え出された便利な神性。

Backbite(陰口をきく)
他人がこちらに気づかず、自分が彼を見つけたときに、その人の話をすること。

Bait(えさ)
釣り針をもっと美味しくするためにする調理。その最も優れたものは美である。

Basilisk(バジリスク)
別名コッカトリス。雄鶏の産んだ卵から孵る蛇の一種。
邪視を有しており、これに目を向けられた者は死ぬ。多くの異教徒はその怪物の存在を信じていないが、センプレロ・オーレイターは、ジュピターの愛する高貴な女性を睨み付けて死に追いやった罰として雷でめくらにされたバジリスクを目撃し、手を触れている。後にジュノはこのトカゲの目を治してやり、洞穴に隠した。
古代人によって証明されたもののうち、バジリスクの存在ほど見事になされたものはないが、雄鶏は卵を産むのをやめてしまった。
悪魔の辞典・抄(B)_d0177732_14111051.jpg

※バジリスクは雄鶏の産んだ卵を蟇蛙が温めることによって孵化する。孵化したバジリスクは、すぐに地面の割れ目などに隠れてしまう。邪視を持っているが、逆に人間のほうがはやくバジリスクを見つめることにより、バジリスクは死んでしまうのである。
大プリニウスによれば、この蛇は邪視だけではなく、吐く息にも草を燃やし、石を砕くほどの強力な毒があるという。この辺、以前紹介した中国の毒鳥「鴆(ちん)」の伝説に似ていなくもない。別の伝承では、バジリスクはエジプトに棲むイビスという蛇を食べる鳥から生まれるそうだ。


Bastinado(棍棒で足の裏を打ち付ける拷問)
自分の力を使うことなく、木の上を歩く行為。

Beauty(美)
恋人を魅了し夫を怯えさせる女性の力。

Befriend(友達になる)
恩知らずを作ること

Beggar(物乞い)
友人の援助に依存している人。

Bigot(頑固者)
あなたの考えていない意見について、しつこく、熱心に固執する人。

Birth(誕生)
全ての災いの中で、最初にくる最も恐ろしいもの。
その特徴に関する限り、同じものはひとつとしてない。カスターやポラックスは卵から生まれ、パラスは頭蓋骨から生まれた。ガラティアはかつて石だった。10世紀の著述家であるペラサラスは、自分は司祭が聖水をこぼしたところから生まれ育ったのだと言っている。アリマクサスが雷が落ちて出来た地面の穴から出てきたことは、良く知られている。リュコメドンはエトナ山の洞窟の息子であり、かく言う私自身も、ワインセラーの中から出てくる男を目撃したことがある。

Bore(うんざりさせる人)
自分の話を聞いて欲しいときにしゃべる人。
by oshiragami | 2011-05-10 21:47 | 英文翻訳
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